合成バッグの修理

ちょっと前になりますが、Sさんから「バッグが切れています」と連絡がありました。

先日お見えになった際に現物を置いて行かれたので診てみました。

合成バッグは「Ross」というメーカーのもので、Sさんが中古パイプを手に入れた時に元々付属していたバッグです。

皮でなく布製で、ジッパーがついた典型的な合成バッグです。

一応中古なので、使用感もそれなりにあります。

問題の箇所ですが、一番ひどい部分は表側のジッパーが閉まりきるΩのような部分の付け根で、

ざっくりと生地が裂けてしまっています。かろうじて布一枚で裏までは裂けていませんが痛々しいです。

次の問題箇所は、バッグ内側の同じくジッパーΩ部分の付け根です。

ここも一部生地がめくれ上がってしまっています。

表側をやる前に、まずここを何とかしないといけません。

通常、パイプを演奏している時のバッグは内側からの空気圧が高く、

少しでも空気の逃げ道がある場合そこを押し破って空気が逃げ出そうとするので、しっかり補修しないといけません。

そこで今回補強用に利用したのが、自転車のゴムチューブです。

これをΩに沿うように切り取り、めくれ上がった内側にゴム糊をしっかりと塗り込み、

補強ゴムチューブ裏側にもゴム糊をつけてしっかりと接着しました。

この部分が乾いたところで、今度は表側を補修します。

ここは大きく裂けてはいますが、裏側から補強してあるのでゴム糊をたっぷり塗り込めば大丈夫でしょう。

ジッパー側面の一部も生地が少しめくれているので、ついでにここもゴム糊を塗り込みました。

これでまた吹けるようになることと思います。

おまけですが、先日化粧直しした「なんちゃってBlackWood」君、セットアップが終わり復帰しました。(笑)

2件のコメント

  1. FarEastPiper

    ふむふむ。

    ジッパーの部分にはゴムチューブですか。
    参考になります。

    個人的にシンセティックのバッグは穴があきやすいと思うので、
    定期的にチェックしたほうがいいかもしれませんね。
    平気な人は2、3年持つらしいですが。

  2. FarEastPiperさん
    コメントありがとうございます。
    そうですね。
    シンセティックは“皮”としては薄くて弱いので、注意が必要です。
    生地に穴があくというより、他の材質との境目から空気が漏れたり破けたりが多いようです。私もバナタインのシンセ使っていますが、今のところは問題ないです。
    運が悪いと新品でもすぐやられますよ。
    その点L&Mスコシアンやバナタイン・ハイドは丈夫で安心です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です