Piob Mhorのバグパイプ

先日山形のSさんが、アイリッシュでお馴染みのバウロンのレッスンを受けるために上京された際に泊まっていただきました。
Sさんはハイランドパイプだけでなく、ティンホイッスルやアイリッシュフルート、アコーディオンにもハマっています。
夜はレッスンした方のライブを一緒に観て、その後はお約束のようにカウンティ・クレアさんでギネスとなりました。

話の流れでSさんから「(Koiwaiが殆ど使っていない)Dunfion のスモールパイプはいくらで売ってもらえますか?」と持ちかけられました。
逆にKoiwaiは「(全く思い入れがなくなった?)もう一つのパイプはいくらで売ってもらえますか?」と聞いてみました。
Sさんのそのセカンド・パイプは以前破格の値段でヤフオクで手に入れたもので、Koiwaiはまだ目にしたことがありません。
手に入れた時の価格はDunfionのスモールパイプが遥かに上だったのですが、
ならば交換しましょうということでめでたく即決まりとなりました。
Koiwaiはおまけとして、再生を待ち望んでいるLowland pipesもプレゼントです。
これはパキ製ですが、ブラックウッドで丁寧にポリッシュもされているので決して悪くありません。

前置きが長くなりましたが、トレードしたパイプがSさんから送られてきました。
PIPE TECH製のリュック型ケース、バナタイン・ハイドバッグ+同じバナタイン・ハイドバッグの空気漏れを起こしているもの、それに山形県産の新米も入っていました!
パイプもケースも新品同様で、何だか申し訳ない気持ちです。
パイプはPiob Mhorというスコットランドのメーカーのもので、ツルッとしたチャリスタイプに似ています。
Koiwaiにとってはチャリスタイプは始めだったのでとても新鮮です。

通常のマウントのように凹凸がないのでシンプルそのものです。

バッグカバーは黒のベルベティーン、フリンジはコットン製でスカーレット的な赤でなかなかイイ感じです。

チャンターを特徴付けるカップの部分もシンプルでKoiwai好みです。

ドローン先端のリングキャップ・ブッシュ部分は「出っ張り」がわずかで、これもイイ感じです。

一箇所、ベースドローンのフェラルのイミテーションアイボリーが大きく欠けています。
レジンなどの材質にもよりますが象牙と比べて衝撃に弱いので、扱いには十分注意が必要です。

パイプテックのリュック型ケースは小ぶりで軽く、また思いの外背負いやすいので気に入りました。
ストラップも付属されていて、内部は二箇所にマジックテープのバンドがあります。

とても綺麗なので手入れするまでではなかったのですが、テフロンテープを巻き直すついでにヘンプまで全て取り去りました。
各ジョイントのテンション調整・木部へのオイル・付属していたシルバーのコードを手許のものと交換・バッグ内のボトルの吸湿材をより優れものに交換・バッグカバーの毛玉取り等など…
Koiwaiの所に来たので「洗礼」とでも言えましょうか(笑)

コードを留めるための結束バンドですが、余分な部分をカットする際はニッパーなどできちんと根本からカットすることをお勧めします。

↑右はニッパーでカットしたものです。

浮かしてカットするとその先端部分が固く鋭くなっているので、特にシルクタイプのコードの繊維を傷つけることになります。
メーカーのスタッフがパイプを組み立てている動画がありますが、チャチャッと「テキトー」にカットしています。
また、実際今まで輸入してきたパイプは全てと言ってよい程エッジが残されていました。
メーカーだけでなく、それを組み立てたであろう業者もです。
結束バンドを交換する際は、四角いボックスの根本でコードの繊維に刃が当たらないようにカットすればコードが痛みません。
また、ケースにありがちな付属のマジックテープのバンドですがこれもコードを毛羽立たせる原因のひとつでもあるので、出来れば使わないことをお勧めします。
Koiwaiはその代わりとして100均などで売られているスポンジ状の袋のようなものを幾つか各パイプの間に挟んでいます。

Sさんがおまけとしてくださったバナタインの空気漏れハイドバッグですが、
シンセバッグと違って高価なものなので修理して活用していくことにしました。

欠けてしまったマウントもそのうち直してあげようと思います。
Koiwaiとしてはトレードのバランスが取れていないような気がしますが、Sさんもスモールパイプを気に入ってくださったので良しとしましょう(笑)

5件のコメント

  1. 柳 博

    毎回拝見させていただく度に発見です!
    バグパイプもメーカーなどによってディティールが違うのですね。
    ところで、皆さんはどのようにして「生涯の友」を決められているのですか?とくに初めてのパイプを選ぶ時など。

  2. Koiwai

    柳 博さん
    コメントありがとうございます。
    ハイランドバグパイプは本体だけでなく、関連パーツが豊富で形状も使い勝手も千差万別です。
    単なる民族楽器の1つとしては位置付けできないくらいの独自性があります。
    ある意味「クール」でもありますね(笑)
    「生涯の友」の定義は難しいのですが、結局は好みの問題になるかと思います。
    バッグカバーやコードの色や材質の違いだけでも大きく印象が変わりますが、本体そのものはグレードによる装飾の違いでもかなり変わってきます。
    初めてのパイプで生涯の友となる方もいらっしゃいますが、多くの方は2本目・3本目でようやく定まる方も数多くいらっしゃいます。
    安いパイプを手に入れてすぐ他が欲しくなるより、ある程度高いものを選んだほうが結果的に安く満足できるのではないでしょうか…
    価格にもよりますが、「ピン」っと来たパイプを選ぶのが一番かと思います。

  3. 柳 博

    ありがとうございます。柳です。

    今回の話の流れでお聞きしたいのですが、とても曖昧でぶしつけな質問でお許しをいただききます。
    私は楽器もそうなのですが、一度持つと生涯放さない性格なので、よく「ステップ・アップした方が・・・・・。」と言われても聞き入れません。なので始めるまでに時間がかかるのですが・・・・・。そのような人に先生がすすめるとしたらどのような(新品か中古品か)物ですか。また下世話な質問で失礼しますが、値段的にはどのくらいでしょうか。

  4. Koiwai

    柳 博さん
    コメントありがとうございます。
    とても難しいご質問ですね。
    まずはその方の好みのタイプ(デザインや装飾、新品・中古、予算)を理解した上で、いろいろご提案させていただいています。
    人により価値観は皆違いますので、新品にこだわる方やヴィンテージが好きだという方、キズありの中古大歓迎な方など様々です。
    それぞれ条件が違うので具体的に値段は出せませんが、新品で15万円以上のものでしたらご満足できるかと思います。
    その「満足」も人により異なるのですが…
    私個人としては中古や年代物が好きですね。

  5. 柳 博

    ありがとうございます。柳です。
    先生が以前ブログの中で紹介されていたココボロウッドの「マクレラン」は良いですね。個人的には魅了されています。(話はそれてしまいますが、ココボロウッドの万年筆が大好きなので。)

    話は変わりますが、先日急遽立川の役所から連絡があり先生に連絡が出来ず泣く泣くお会いせずに帰って来ました。近いうちにご連絡させていただきますので、その時には色々なお話をお聞かせ願えればと思っております。

    度々話が飛んでしまい申し訳ありませんが、以前先生が「吉田照美のソコトコ」に出演されていた時に丁度私は車に乗っていて拝聴させていただきました!

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