Hさんのバグパイプ

横浜にお住まいのHさんからお問い合わせをいただきました。
「空気が漏れているようでバッグが膨らまない」ということでした。
善は急げという思いが伝わったのか、Hさんは早速持って来てくださいました。
パイプはシェパード製で、フェラルがニッケル、マウントがイミテーションアイボリー、
チャンターはもちろん定評あるシェパードのポリペンコ製です。
ブローパイプだけは吹き口が幅広のエアストリーム製ロングサイズ、ドローンリードはお約束的なイージーです。
バッグはカンモア(キャンモア)の合成バッグでジッパー無しです。(ウォータートラップのホースが内蔵)
バッグカバーは黒のベルベットにゴールドのフリンジ、コードもゴールドのシルクタイプです。
Hさんは以前東京PBで習われていたということで、パイプもその時に手に入れたそうです。

パイプは結構使い込んだらしく、ちょっとお疲れのようです。


懸念されている空気漏れですが、案の定あちこちストックのグロメット付根からスースー!(汗)

何とかこのバッグを再生できないものか考えましたが、
Koiwaiの経験では布地の合成バッグの空気漏れの場合施してもリスクは残るのと、
材質が薄いので革製などと比べると抱え心地が良くありません。風船みたいにフワフワしちゃって…
まぁ、慣れの問題もありますが、ある程度コシがあったほうが楽なのは確かです。
Hさんと相談した結果、Koiwaiがお薦めする「バナタイン・ハイドバッグ」と取り替えることになりました。

Hさんにはせっかくお越しいただいたので、Koiwaiのパイプで遊んでいただきました。

取り敢えずこの場はエアストリームのマウスピースを2cm程切り詰めただけにし、後はKoiwai宅での入院となりました。
そして、昨晩から夜中にかけてじっくりオーバーホールを行いました。
Koiwaiにとってはこの時間が「至福のとき」でもあるのです。
パイプの喜んでいる様が見えるからですかね…ホント、バグパイプ馬鹿です。(笑)

各ジョイント部分の調整、緩んでしまった装飾部品の補修、木部へのオイルによる養生、金属・プラスチックパーツの艶出し…等など
最近は隠し味的にマウントへの“象牙風”も施しています。
ということで、バッグへの装着以外全ての作業を終えました。




Hさん、早くバッグが届くといいですね。

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