ナンチャッテ シルバー&象牙マウスピース

最近、Koiwai はメインとしているパイプのマウスピースをAirshire製に替えているのですが、
吹き口が平で使いやすいものの、ナイロン製の真っ黒な佇まいがイマイチ物足りませんでした。
なので「自分用のだからお気楽で実験的に」という理由付けで、遊び感覚でカスタムをしてみました。

マウスピースもいろいろありますが、
Koiwai のMacLeodのパイプのものは↓のようなタイプです。

通常、このようなタイプのものでも吹き口はスタンダードな真円なのですが、
どうしても平らな吹き口の方が咥えやすさに軍配が上がります。
このマウスピースもそれなりに加工してあって、
以前、先端を火で炙って柔らかくした後平らに潰して整形しました。
それでも吹きやすさはAirshire製やAirstream製にはかないません。
↓Airshire製はAirstream製と比べると若干吹き口の大きさが小さめなのですが、
ナイロン製なのでわずかながら弾力性があり、
Airstream製のように噛み割ってしまうことは殆どありません。
また、形状もクセがないのでどんなパイプにも合います。
Koiwai のお気に入りのマウスピースの1つです。

これをカスタムにするにあたってですが、材質がナイロン製なので塗料の喰い付きが悪くこのまま塗装は出来ません。
まずは「象牙」となる部分に♯400くらいのサンドペーパーをかけて細かな傷をつけ、塗料のノリを良くします。
そして入念に台所洗剤で汚れや脂分を完全に取ります。
次は、剥離防止のプライマーを塗り、発色を良くするためにサーフェイサーを吹き付けます。
サーフェイサーを塗った後はゴミとかダレをサンドペーパーで除去・整形するので、皮膜が薄いと下地が表れてしまいます。
なのでここは厚めに吹いておいた方が良いかもしれません。
完全に硬化したら、♯1000くらいのサンドペーパーで撫でるように整形します。
そして仕上げ用の細かなコンパウンドで軽く磨きます。
ここまでが下地処理となります。

いよいよ塗装に入るわけですが、喰い付きを良くするために塗料はホームセンターなどで売られているアクリルの白を基本にしました。
象牙の色は一定ではないので難しいですが、Koiwai のパイプにマッチするように塗料を調合します。
象牙のような微妙な色の塗料はまず売られていないのですが、
幸い補修用の筆付きのものに「アイボリー」が売られていたので、少しばかり色合いが濃いですが迷わず購入しました。
ベースとなる色は、出来れば初めから極力似ている方が楽なのです。
以前使った釣り用の漆塗料は発色と艶とノビがとても良いので色を整えるのに使います。
白ベース塗料+アイボリー塗料+漆塗料+うすめ液で混ぜてみたものの、全く問題はありませんでした。
漆塗料を入れたことで「象牙らしい」艶と雰囲気になりました。
完全硬化を待ってからコンパウンドで軽く磨き塗装は終了です。

お次は「シルバー」の装飾ですが、メタルの薄いパイプを探すのも付けるのも面倒なので、
ここは超手抜きでステンレステープを巻いてみました。
2巻きにすれば強度と弾力も生まれるので「彫り物」を入れると溝が出来ます。
彫刻はケルトの「Runic」模様ですが、チマチマやっていられないので
細マジックペンで描いてから、歯医者さんや粘土などの造形で使うツールで適当に溝を付けました。(笑)
溝があることでハイライトが生まれ、黒のマジックの線が引き締めます。(画像では分かりにくいですが)
パッと見は結構分からないので、思わずニヤついてしまいましたね。(笑)
完全に自己満の世界です!
まあ出来はともかく、これで真っ黒ではなくなったのでメデタシメデタシです。

4件のコメント

  1. 柳 博

    「オリジナル」にこだわらなくてもイイんですね!
    自分だけの・・・。というのはイイですね!!

  2. 柳さん
    こんばんは!
    どうしてもオリジナルでなければならない部分はありますが、グレートハイランドバグパイプの場合はいろいろと組み換えが可能なパーツがあります。
    早い話、ドローン管以外全て別のものに替えてしまってもそれもありの自由な世界ですね。
    実際私のパキスタン製パイプもそうです。
    出来ることならマウスピースもゼロから作ってみたいのですが、それなりの設備がないと出来ませんね。
    「必要は発明の母」のように、誰かのアイデアによって世界中のハイランド・パイパーの多くが利用している物がいくつもありますよ~
    このあたりがこの楽器をより楽しくしているのかもしれませんね。

  3. まるでプロのモデラーの世界ですね! 象牙色の塗料は気にとめておきますよ。

  4. Koiwai

    島さん
    こんにちは!
    汗汗汗プロのモデラーに叱られてしまいますよ〜!汗汗汗
    でもプラモの感覚でカスタムしたのは間違いないですね。
    この上から更にクリアーを厚塗りして保護膜を作っておけば、酷使されてもある程度は傷などから防げるかと思います。
    象牙色といっても偏りがあるかもしれませんので、他の部分とマッチさせるにはある程度調合が必要ですね。
    また、塗っている時の色と乾いたときの色が若干変わるかと思いますので、その辺のズレも考慮する必要がありますね。

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