先日バグパイプ友人のYaさんから、
マウスピースの交換とブローパイプのカスタム改造の依頼を受けました。
Yaさんは、Airstream社製のマウスピースの吹き口が平で咥えやすく
バルブも大きくて吹きやすいブローパイプを使っています。
↓参考
ところがYaさん吹き口を噛み割って!しまい、テープ巻いて騙し騙し使っているとのことでした。
以前、Kaさんもそれを噛み割ってしまい修理したことがあるのですが、
ABS樹脂製で厚めに出来ているので、通常であればまず噛み割らないはずです。
YaさんもKaさんも相当な力で吹き口を噛んでいるのでしょうね。
↓Kaさんの修理前の状態で、おそらくYaさんのもこんな感じなのでしょう。
幸いKoiwai が昔買っておいたKoiwife 用の予備のマウスピースがあったので、
まずはそれを先にYaさんに送りました。
割れてしまった吹き口ではまともに空気送り込めませんからね…
ブローパイプ自体のカスタム化ですが、以前ご紹介したFatKoheyさんのと同じような改造となります。
◎エアストリーム・ブローパイプ表面のモールドを削り落とす
◎塗装による「パッと見」ブラックウッド仕上げ(笑)
画像には以前Koiwai がカスタムした旧ブローパイプが映っていますが、
経年変化で風合いが変わってきてしまっています。
そのことも考慮して、今回は食付きが良い強力な塗料を使用しました。
まずはノーマル状態のブローパイプに対してひたすらサンディングします。
手首のスナップをきかせて均等に削りこんでいきます。(汗)
ヤスリは粗め→中目→細目、サンドペーパーも320番→600番→1000番と
全体の状態を見ながら整えていきます。
今回は塗料の食いつきを良くするために、あえてポリッシュはしません。
ベースが出来たら、削りカス・脂分を取るために中性洗剤を使ってお湯で念入りに洗います。
十分乾燥させたところで塗装に入ります。
まずは基本となる茶系のスプレーで、ダレないように注意しながら吹き付けます。
完全に乾燥したら、黒の塗料を薄く溶いたものを細い筆を使っておおまかにアクセントをつけていきます。
あくまでも「ナンチャって」風です。(笑)
この後は色合いを更に近づけるために、
手許のパイプの色の雰囲気を見ながら黒のスプレーで整えます。
下地を消さないように吹付けし過ぎないのがポイントです。
Yaさんのパイプは何度もオイルを染み込ませてあるので、
杢目はあるもののハッキリは見えません。
乾いたら、2000番のサンドペーパーで塗料の凹凸やゴミを軽く取ります。
最後にクリアーコートの塗料を吹き付け、乾燥→鏡面し過ぎない程度にポリッシュして完了です。
画像では良くわからないかもしれませんが、
Koiwai 的には納得出来るものになりました。
↓オリジナルのブローパイプ本体との比較です。
(マウスピースはKoiwai お薦めのエアシャー製です)
Yaさんに気に入っていただけたら嬉しいです。
Yaさん、ついでに噛み割ってしまったマウスピースも直しますよ~(笑)
柳 博
こんにちは。柳です。
今回の内容はとても興味深いです。
歴史の古い楽器というのは、自分から楽器に合わせなければならないと思っていたのですが「吹きやすさ」を第一に考えて改良して行くのですね。歴史的な物にかかわっている人達はよく「オリジナル」ということを大事にしていこうとしますが、意外と気楽に考えて「楽しさ」を追求して行かれるというところにホッとしています。
koiwai
柳 博さん
コメントありがとうございます。
グレートハイランドバグパイプは見た感じ伝統楽器ですが、これでもかっていうくらい関連品が多々あります。
バグパイパーは、自分の好みや価値観に応じて使っているのではないでしょうか?
昔のバグパイパーが見たら、便利で使いやすい理にかなった多くの商品にきっと驚くに違いありません。
吹きやすさ、湿気対策、メンテのしやすさなど、ハイテクも取り入れていろいろ進化している不思議な楽器ですよ~笑
Kevin Garnett Jersey
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